オートレース コラム

いいエンジンとは

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よく「いい音」が出ている。なんてコメントを聴くと思います。このコメント、正直オートレースの競走車に乗ったことがないひとからすると


「????」


ってなるコメントだとぼくは思います。 この「いい音」というのをぼくなりの解釈を交えて書いてみようと思います。


ではそもそもエンジン音の良し悪しはなんぞや、というところから始めます。まず、「良い音」の条件としたら


「1着が狙えそう」「乗りやすそう」


と言ったものが挙げられます。ぼくたちレースで生活をしているので必然とレースに勝てるエンジン。すなわり「エンジン≒音が出ている」事が求められます。そのエンジン音の中でもどう言ったものが「良い」とされているかご紹介しします。


まずは、回転が上がっているもの


オートレースのエンジンはレシプロエンジンですのでエンジンの回転数が上がると、ピストンとコンロッドの動きが早くなりエンジン音が高くなります。これは周波数と一緒で、早くピストンが上下して排気を繰り返すと高音が出る。ということです。

高音が出ない状態だと「競走車の伸びがない」とか「突っ込みにくい」なんて症状が出やすいです。

次にアクセルグリップを開けた時にどの高さまで音が高くなるかを聞き分けます。

このグリップ開度に対してのエンジン音が適正であるかどうかが乗りやすさのポイントだと言っている選手が多い印象です。

同じグリップ開度でもエンジンの回転が早く上がってしまっても、遅くてもレースでのパフォーマンスに影響してきます。


この時アクセルグリップ開度に対して高音が出すぎていないか、逆にしっかり高音が出ているか。音の幅はどうだ。という事を逐一チェックします。

グリップ開度とエンジン音の聞き方としては

グリップを

1/8~1/2までをゆっくり開けていく。

1/8~1/2までを早く開ける。

1/8~1/4までを早く開ける

1/8、1/6、1/4、1/2の開度のところで止めておく

など、方法はいくつかあります。


ぼくの理想としましたら、アクセルグリップ開度に対して緩やかに高音が出てくるものが良いかと思っています。ですが選手をやっていても一度もこのような音は出たことがありません。毎日エンジンの調整をやりますが、エンジンが100%という事はなかなか無いのかもしれません。

川口以外のレース場では、試走路と呼ばれるところでエンジンの空ぶかしをやっています。各選手調整をしているので、レース以外の時間にエンジン音が聞こえてきたらぜひどんなエンジン音か聞いてください。


またエンジン音の表現として
「つきが良い」「トルク感がある」「荒い」「重い」「軽い」「鈍い」
と言ったものががあります。

ワインの表現ではありませんが、エンジンに対していろいろと感触を表現する機会があるので選手のコメントにもぜひ注目してください。

最後に注意をしてほしいのは

いいエンジン音≒いいエンジン

ということです。

コメントで

「いい音出てるので大丈夫です。」

と強気のコメントでも、あくまでも音です。エンジンがいい状態というのレースでパフォーマンスを発揮してこそです。

ぼくの例で申し訳ないですが、いい音出てたのにレースで思うように行かなかったことがあります。

何か策を打たないといけない状態なのですが、考えつかなかったので迷っていたら前節ピストンを交換していたのを思い出しました。新品のピストンにしたらリングは早めに交換がセオリーなので点検。するとピストンリングがすり減っていてすぐ交換しなくてはいけない状態でした。

すぐに交換して次の日のレースでは2着、その次の日は1着とエンジン音は出ているのに結果が出ない。こんな時は部品の摺動部分が摩耗しているということもあります。

オートレースはエンジンだけの勝負ではないのですが、エンジンが結構大きいウエイトをしめていると考えています。

今日はエンジン音についての話でした。

試走やタイムを参考にするのも面白いと思いますが、走っているとき。試走路で空ぶかしをしているとき。発送位置につくとき。などエンジンの状態の参考になればもっとオートレースが面白くなるはずです。

エンジン音、今後ちょっとだけでもいいので注目してください。



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