みなさんオートレースのエンジンの掛け方と止め方ってご存知でしょうか?
よく聞かれるのは
「スターターってどこ?」や「止まる時どうするの?」
といったことです。オートレースのエンジンの始動や停止は少し特殊なものなのでお話したいと思います。
まず始動のさせ方ですが「押しがけ」です。
人間がギアを入れた状態でバイクを動かし、タイヤから駆動させてクランクを回転させエンジンを始動させます。噛み砕いていうと
人間がギアを入れた状態バイクを押す
↓
タイヤからエンジンに駆動が伝わる
↓
エンジンがかかる
となります。オートレースの競走車にはキーもありませんから誰でも上記の手順でエンジンをかけることができます。養成所ではまずこの「押しがけ」が一つの関門になります。初めのうちはなかなか要領がつかめず苦戦しました。
次に停止です。
競走車にブレーキがついていませんので、エンストを起こして止めます。
方法は「アクセルを離す」
これだけです。
ただ、釈然としない方が多いとは思います。市販の乗用車や2輪車はアクセルグリップやアクセルペダルを話してもエンジンは停止しません。
ではなぜオートレースの競走車はアクセルを離すとエンジンが停止くるのか?
それはアイドリングがないからです。
レースの発送前に右手のアクセルグリップを話している選手がいないと思います。
これは通常の乗用車ではアクセルを離してもエンジンに混合気が行くように設計されているのでエンジンは回転したままとなります。これをアイドリングといいます。ですが、オートレースの競走車ではこのアイドリングがありません。
多分アイドリングがあるようにキャブレターのスローを調整したらコーナーを曲がれなくなるに違いがありません。
競走車はアイドリングがないからこそ、コーナーであのコーナリングができるのです。
ちなみにブレーキのついてないバイクで思った位置に停車するのは最初はなかなか難しいです。レースの発走位置につく時はエンジンは始動しているのでなおさらです。
足で漕いだりしていたら不恰好なので自分のハンデ位置にスマートにつくように心がけています。